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ネットで話題のソーシャル・マーケティングを、スモールビジネスに応用する方法をわかりやすく語ります。
by fujita_244
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第1回 はじめに〜ソーシャルって何?〜

初めましての方も多いかと思います。
フジタツヨシです。
このオフィスフロッグスのサイトでの連載は3年目になるのですが、
毎年違うテーマで書いてきましたので、お気づきでない方も多いことでしょう。
去年は、「副都心線の車窓から」というタイトルで、
毎月勝手な思いつきを綴っていました。今年は、その連載のなかで一番注目された
(編集長自身が注目した?)テーマをベースに毎月書下ろしでと依頼されました。
この第1回は、そのテーマとこの連載の考え方を書かせていただきます。


連載依頼の経緯

私が個人ブログ「若だんなの新宿通信」を書き始めたのが2007年6月2日。そろそろ丸3年になります。ブログを開設し原稿を書くようになって(またちょうどそのタイミングで務めていた会社が廃業したりということもあり)、私の人生は大きく変わりました。その話はまたいずれ書くとして、人生に起きたそれ以上の変化ともいえるのが、実はiPhoneを買ってTwitter(以下ツイッターと書きます)を始めたことでした。
iPhoneを買ったのが2009年4月6日。ツイッターを始めたのが同月13日。それから1年。もう、すっかり手放せ無くなりました。外出するときにiPhoneを携帯するのは当然のこと。ただ、私にとってiPhoneは携帯電話ではなくデジカメ兼用のネット端末。とくにGメールとツイッターのチェック端末となっています。
ツイッターへのハマリ加減は中毒とも言えるほどです。仕事中でも(あまりオススメ出来ませんが)ツイッターをやっていますし、自宅でもテレビのスイッチを入れるのと同時にパソコンでブラウザーを起動し、ツイッタークライアントでタイムラインを見ています。テレビを見ながらツイッターに書き込むのがまた面白いのです。

この状況が一年前にわかっていたわけでは有りませんが、昨年の連載では5月にiPhone6月にツイッターの面白さについて書いていました。最近ツイッターを始めた編集長から、去年のウチに書いていたのは凄いと妙なホメられ方をしまして、ツイッターに関する連載を書くことになったという次第です。

読み返すと、昨年6月の記事中で私は「日本人利用者が50万人」と指摘していますが、いまや国内700万人(1年で14倍以上)と急拡大したツイッターは、単なる「つぶやき」ツールではなく、「ソーシャル・メディア」だと言われるようになりました。


ソーシャル・エディターという仕事

では、その「ソーシャル・メディア」とはなんでしょうか。
「ソーシャル」という言葉が広く知られるようになったのは「ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)」あたりからではないでしょうか。日本ではmixi、アメリカではFacebookを代表とするSNSは、ネットの中にひとつの社会=ソーシャルをつくるサービスと考えられています。でもなんとなく、英語にしたからと言うだけではなく、これまで私たちが使ってきた「社会」と「ソーシャル」では感覚的に異なるもののように思います。
なので、まず「ソーシャル」という言葉について考えてみましょう。
実は、私はソーシャル・エディターという職名を勝手に名乗っています。ブログを書き始めた頃に自分の仕事を紹介する際に考えた肩書きなので、まだ、誰もこの職名で私を紹介してくれませんし、この職名で仕事が来たこともありません。それでも、この名称を作ったのは、もうすぐふさわしい時代がくると思っているからです。
それは、インターネット上に遍在する情報を編集し、コンテンツ(流通する知)やソリューション(問題解決手法)として提供する仕事や役割が重要だと信じるからです。
このインターネット上に新しく出現した社会が「ソーシャル」であり、さらに言えば、ある「共有可能な共通基盤でつながった集団」と考えます。いまネットを介して作られる「ソーシャル」とは、それまで「社会」を形成していた要因である地域や職能や年齢を超えて、別の共有可能な条件における共通性(趣味とか興味とか)で結びつく社会基盤なのです。
ソーシャル・メディアとは、ソーシャルという場自体がメディアであるという考え方といえます。メディアとは本来情報を伝達する媒体という意味ですから、参加者間で情報が伝えられていくソーシャルはまさにメディアだと言えます。しかし、ソーシャル・メディアは、これまで主力だったマスメディア(新聞、雑誌、ラジオ、テレビ、看板など)とは大きく異なります。インターネットという別の場所にあるメディアだというだけではなく、そこでは異なるルールが働いています。
ソーシャルでは送り手と受け手の区別があいまいであり、上下関係や価値の大小が決めにくいフラットな場であり、プロとアマの垣根があいまいになります。発信されるコンテンツの中身だけが重要で、発信者の社会的地位や知名度はあまり重要ではなくなるためです。このルールの違いがソーシャル・メディアを既存メディアになじんだ人たちからわかりにくくしていると言えるかもしれません。
そして、そうした「ソーシャル」の中に浮遊する情報を「コンテンツ」や「ソリューション」として編集=エディットする仕事を、私はソーシャルをベースにしたエディターという意味でソーシャル・エディターと称しているわけです。


ツイッターを始めよう

そのソーシャル・エディターとしての私が興味を向けたのが、ソーシャル・サービスの一つであるツイッターでした。でも、すぐに面白さがわかったわけではありません。始めた次の日にはフォロワーもいないし、知っている人もあまり始めていなかったので「誰も知らない街角で叫んでいるような心細さ」とブログで書いているくらいです。

では、なぜ面白くなったのか。どうすれば面白くなるのか。
もうこれは経験していただくのが一番なのですが、そこをあえて言うと、そこには、今までのコミュニケーションツールとは別の世界があり、ブログともメールとも違うソーシャル・ネットワークが広がっているのだとしか言いようがありません。
ツイッターを「140文字のつぶやき」をやり取りするミニブログという新聞などでの紹介でわかった気になり、経験してみないのはとてももったいない。またツイッターは、個人的な楽しみとしてだけではなく、今後の企業や個人のブランディングを左右するツールとなるでしょうし、特に個人商店が多いクリエイティブ系の業種にとって避けて通れないソーシャル・サービスだと思います。

なにが違うのか、どう活用すればよいのか。
すでにその問に答える本が数多く出版されている中で、「そうした本をよむのが面倒くさいとか、忙しくて読む暇が無いなというような人たち=個人商店の社長さん」とくにグラフィックデザイン事務所に絞って書こうというのが、実はこの連載の目的です。タイトルの「社長さんの知恵袋」は私の事務所のキャッチフレーズでも有りますが、この連載も社長さんの知恵袋活動の一環なのです。


電子書籍も視野において

さらに、iPhoneに続いてアメリカでは4月4日に発売され1週間で50万台とも言われる爆発的な売上を見せたiPadが日本でも6月には登場します。私もアメリカで買ってきたと言う方に実機を触らせてもらいましたが、形、手触り、その存在そのものがすごく魅力的です。さすがにAppleの仕事だと思いました。あれはヤバい。触ると物欲に直結する心のスイッチを押します。

このiPadの登場とKindleの日本上陸をもって、今年は日本でも「電子書籍元年」だという人がいます。私はそんなことはない(元年ではない)と思いますが、印刷メディアの電子化は間違いなく大幅に進むでしょう。この印刷メディアの電子化(新聞や雑誌の電子出版および電子書籍、さらにチラシやクーポンの電子化なども含む)は、例えばオフィスフロッグスのようなグラフィックデザインを主体にしている小企業を取り巻く業界の環境を大幅に変えるものと思われます。

では何が変わり、私たちはどういう流れの中にいるのか。
それがもうひとつのこの連載のテーマです。

まあ、すでにこんなことは多くの方が仰っているし、本もたくさん出ています。
繰り返しになりますが、そんなにいろいろ読んでも仕方が無いですし、読む目的や読む対象によって必要な本も異なります。
だから、そんな方(つまりオフィスフロッグスの中の人)のために必要そうなことを社長が朝礼で社員に話せるように要約して書くのがこの連載なのです。


参考書籍と宿題

この分野について遅ればせながら、これから関連本を読むという方に、私が勧めたいのは3冊。
「ツイッター140文字が世界を変える」いしたにまさき、コグレマサト

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これだけでオッケーです。
そして、私の連載の中でも、この3冊の話はたぶん良く出てきます。
だから、この3冊を読む暇が無い方は、この連載だけでもオッケー。

でも、ツイッター体験はしておいていただきたいので、まだの方は、ぜひツイッターのアカウントをとって、オフィスフロッグスのアカウントをフォローしておいてください。
あと、できれば電子書籍体験としてディスカヴァー21のサイト」から「電子書籍の衝撃」をダウンロードして読んでいただきたいです。PCからもiPhoneからも読むことが出来ますが、できればiPhoneからの方がいいですね。
これで、一般書籍と電子書籍で同じ内容の本を読むという経験ができます。そして、その感触の違い、コンテンツの手触り感とか、読後感や重要だと思ったポイントの異なり方などを体感することで、電子書籍の持っている欠点や利点など何が問題なのかを考えることが出来ます。さらに、この本を勧めるのは、「電子書籍」をテーマにした本だけあって、iPhoneで読みやすいように編集者が画面を最適化するべくデザインしている電子書籍だからです。電子書籍でもただのPDFというのもありますから、まずは専用のデザインを施す意味を知っていただきたいのです。

ここまでやると一ヶ月くらい経っちゃいますかね。
まず第1回に申し上げたい準備はこのくらい。
第2回からは、実践編に入りたいと思います。


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by fujita_244 | 2010-04-26 00:30 | オフィスフロッグス
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